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37男の意地

昨夜のシューマッハのあの走り,感動した.ポールポジションからトップを維持,後半は約20数周にわたりアロンソとのバトル.お互いにほんの少しのミスも許されない状況が緊迫した雰囲気を醸しだす.皇帝と云われた男と前チャンピオン,この両者の意地がぶつかりあった結果,あそこまでピリピリとして芸術的で完璧なバトルが演出できたのだと感じた.レースは,残り10周足らずのところで縁石を数センチ程度であろうか,いつもより余計に乗せてしまったアロンソがバランスをくずす.たったこれだけ.たったこれだけでレースが決まった.その後数週あったのだが,何かがくずれてしまったのだろう.これをきっかけに細かいミスがアロンソには目立つようになっていったのだ.レースはどれだけマシンや自分を完璧に近づけるかの勝負だ.このレースにおけるシューマッハは誰よりも完璧だった.その決意,意地,自負が,より自らを完璧に近づけたのだろう.いや本当に完璧だったよ.37歳,何か勇気が湧いてきました.